天皇、皇后両陛下が4日22日に主催する春の園遊会で、両陛下や、秋篠宮ご夫妻をはじめとする他の皇族方が歩く経路を分ける方向で宮内庁が調整している。宮内庁関係者への取材でわかった。千人以上の出席が見込まれる行事のため、より多くの招待客が両陛下や皇族方と交流できるよう宮内庁が検討してきた。
宮内庁関係者によると、今回の園遊会では、両陛下と、秋篠宮ご夫妻が歩くルートを分け、そのほかの皇族方もそれぞれで園内をめぐり、より多くの招待客が皇室の方々と交流できるようにする方向だ。
これまでは両陛下の歩く道筋に、そのほかの皇族方が供をする形で園内を巡っていたため、その周辺に多くの招待客が集中しがちだった。このため同庁では、より多くの招待客が皇室の方々と交流してもらえるような形式とすべく検討してきた。
これまでの形式では、長時間ルート付近にとどまり、皇室の方々を待つ人も見られたが、人の集中を防ぐことで、料理や赤坂御苑の自然を楽しむ時間も確保してもらいたいという。
園遊会は、天皇、皇后両陛下の主催として、例年春と秋に東京・元赤坂の日本庭園「赤坂御苑」で開かれる行事。三権の長や国会・地方議員、行政・司法関係者や、各界で功績を上げた招待客が招かれており、宮内庁では今回も昨秋同様、2千人程度を招待する方向だ。会場では宮内庁楽部による雅楽などが演奏される中、皇室ゆかりの料理や飲み物を振る舞うテントが設置され、招待客をもてなしている。