【動画】開発で取り残されたナミビアの先住民「サン」の集落=今泉奏撮影
丘を下る風にのって、静かな旋律が流れていく。
ナミビア北部の半乾燥地帯オマタコ渓谷。先住民族「サン」のンジャンバ・モヨさん(75)は、先祖から伝わる「口弓」を奏でていた。弓の端に口を添え、柄を木の棒でこすると、小気味よい摩擦音と、口の中で共鳴した優しい音色が辺りに響く。
演奏を終えたンジャンバさんは、ため息まじりに言った。「この曲を弾けるのは、私が最後。数年もしたら、先祖から受け継いできた音楽は、消えてしまうだろう」
南部アフリカ最古の先住民族「先祖の土地、フェンスで閉ざされた」
国際人権NGO「国際先住民…