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松山市内のハザードマップを見ながら、水害時にどこへ避難するべきかを話し合う生徒=2024年5月30日午後3時0分、同市の松山工業高校、川村貴大撮影
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 地図を囲みながら、災害時に危険な場所や避難する場所について話し合う防災学習が30日、松山市の愛媛県立松山工業高校であり、2年生38人が参加した。

 愛媛大防災情報研究センターなどが主催。8班に分かれた生徒はDIG(災害図上訓練)に挑戦した。

 まず、1962年に撮影された松山市中心部の航空写真にセロハンをかぶせ、当時の河川や主要道路、住宅地の位置などをペンで色分けして書き込んだ。

 次に航空写真を2010年のものに差し替え、新しい道路や河川の改修箇所を書き加えた。

 こうして、かつては河川や田んぼだったが、現在は住宅地や道路になっている場所が可視化された。

 愛媛大の森脇亮教授(土木工学)によると、こうした場所は水害時に浸水のリスクが高いため、避難場所を考える上で役立つという。

 続いて生徒は、市内を流れる石手川の上流のダムが豪雨で緊急放流をする想定で、避難する場所をハザードマップを見ながら議論した。

 現在地を「天山交差点」にした班は、標高の高い松山城への避難は川を越える必要があるため断念し、建物が高く、食料もある近くのイオンを避難場所に決めた。

 この班だった池田葉月さんは「浸水の危険が高い場所や低い場所があることが分かった。自宅近くのハザードマップも調べたい」と話した。(川村貴大)

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