地方の大学では、長期休みになると、多くの学生がインターンシップ(就業体験)のために首都圏などへ向かう。
当たり前とされているそんな風景を変えたいと、高知の学生が会社をつくった。
「学生と企業の接点がないのは地方経済にとって機会損失が大きい」
今年3月、株式会社Practiceを創業した高知大院2年生の柳原伊吹(いぶき)さん(23)はこう話す。
事業内容は、高知の学生に地元企業への就職を考えてもらうため、インターンシップを企画・紹介することだ。将来的には、学生と企業の双方が参加できるマッチングサイトを運営する計画も描いている。
高知では若年就業者が10年ほどで約2割減ると見込まれている。多くの若者が就職のタイミングで首都圏や関西へ移動することが要因の一つだ。若者世代の定着は高知県が掲げる人口減対策で最大の課題となっている。
都市部は学生インターンに積極的、でも地方は
柳原さんが着目したのは、就職活動で不可欠となっているインターンシップだった。
都市部の企業は通年でさまざ…