減り続ける若者と人口、衰退を続ける地域経済――。日本の多くの地方が直面する課題に立ち向かう地域のリーダーから「持続可能な地方都市」の将来像を探ろうと今月11日から、熊本県天草市で地域の活性化に取り組んでいる人たちの話を聞く講座が茨城大学で始まった。なぜ北関東の大学で熊本の地域事例を学ぶのか。
「これは学問になる。未来の地方創生のモデルになり得る」。講座を開く、茨城大人文社会科学部の馬渡剛教授(政治学)は昨年12月、天草市を訪ねたときにそう感じたという。
政治学の研究の傍ら、茨城県で地方創生に取り組んでいる。その活動を通じて、天草市で企業の誘致と定着を手掛ける「地域コーディネーター」の大矢元起さん(46)と知り合い、意気投合した。天草市での活動や地域コーディネーターになった経緯を茨城大で講義してもらったところ、学生たちは熱心な感想文を寄せ、強い関心を見せた。
「これは自分の目で見てみな…