地方銀行97行の2025年3月期決算が23日、出そろった。最終的なもうけを示す純利益は、全体の84%にあたる81行で増益となった。日本銀行の利上げを追い風に、最高益を更新する地銀も相次いだ。ただ、26年3月期はトランプ米政権の関税政策の影響を懸念する声も出ている。
金融機関への助言を手がける日本資産運用基盤グループのまとめによると、純利益の合計は前年比37.1%増の1兆2706億円だった。最終赤字の地銀は前年より2行減って3行。貸し出しや運用など本業のもうけを示す実質業務純益は前年比27.7%増の1兆4360億円だった。
地銀は長引く低金利で収益が低迷してきたが、日銀が昨年3月にマイナス金利を解除して17年ぶりの利上げを決定。今年1月までに2度の追加利上げに動いた。
これらに伴い、地銀の貸出金利は、公表している96行の平均で年1.13%となり、前年より0.07ポイント上昇した。貸出金利と預金金利の差である「利ざや」が拡大した地銀も目立った。
千葉銀行は3年連続で最高益…