小学生がひき逃げされたとみられる現場付近=2025年5月14日午後6時13分、埼玉県三郷市中央5丁目、折井茉瑚撮影

 埼玉県三郷市で小学6年生4人が重軽傷を負ったひき逃げ事件で、県警は18日、車に同乗していた中国籍で三郷市新和4丁目の会社員、王洪利容疑者(25)を道路交通法違反(飲酒運転同乗)の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。

 県警は同日午前、車を運転していた中国籍で三郷市早稲田7丁目の解体工、鄧洪鵬容疑者(42)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。その後の防犯カメラやドライブレコーダーなどの捜査で、事件前に2人が三郷市内の飲食店で飲酒したことが判明したという。

 県警によると、王容疑者は14日午後3時40分ごろ、同店敷地内で鄧容疑者が酒気帯び状態と知りながら、家まで送ることを依頼し、車に同乗した疑いがある。

 鄧容疑者についても、飲酒運転の発覚を免れる目的で事件現場から逃げた疑いが強まったとして、県警は19日、容疑を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱)と道交法違反(ひき逃げ)に切り替え、送検する方針。

 事件は14日午後4時5分ごろに発生した。三郷市中央5丁目の市道でSUVタイプの乗用車が下校中の小学生約10人の列に後方から接触。いずれも小学6年生男子児童4人のうち、1人が右足骨折の重傷、残る3人が軽傷を負った。

 事件直後の現場を通りかかった複数の車のドライブレコーダーの映像には、車外に出た運転手らの姿や逃走する様子が記録されていた。県警はこうした映像も手がかりに行方を捜査。逃走した車両は15日、現場から約2キロ離れた三郷市内で発見された。その後、王容疑者からも任意で事情を聴くなどしていた。

【動画】下校中の小学生にぶつけたとみられる車両=目撃者提供

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