松本尚外務大臣政務官(右)に要望書を手渡す埼玉県の大野元裕知事=2025年8月4日午後5時11分、外務省、宮島昌英撮影

 埼玉県の大野元裕知事は4日、外務省を訪れ、日本とトルコとの相互査証(ビザ)免除協定の一時停止を求める要望書を松本尚・外務政務官に手渡した。

 日本とトルコは、観光目的など90日以内の短期滞在なら互いにビザなしで入国できる免除協定を結んでいる。要望書は「外国人の中には、免除協定に基づき入国し、難民などへの申請を繰り返して滞在を継続し」ており、「住民に不安が広がっている」などと主張。2024年の難民申請で、複数回申請者、難民不認定者、仮放免者のいずれもトルコが国籍別で最多だったとし、「慎重な検討を行い、必要に応じ(協定の)一時停止措置を講じる」よう求めた。

 大野知事によると、松本政務官は「国としても検討、協議を行っている最中だ」と応じたという。

 埼玉県は、川口市や蕨市周辺に2千~3千人のトルコ国籍のクルド人らが住んでいることで知られている。

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