会見する別学高校の同窓会長ら。左から春日部、浦和、浦和第一女子、川越女子=県庁

 埼玉県立の男女別学高校の共学化をめぐり、浦和、浦和第一女子、春日部、川越女子の四つの別学高校の同窓会長が18日、県庁で会見し、県に対して別学の維持を訴えた。

 浦和第一女子の栗原美恵子さん(70)は「男子とのネガティブな経験を持つ女子のシェルター機能など女子校の積極的な価値を認めてほしい」などと要望。「(別学の)選択肢があるのは学力の高い一部の層のみ」という意見もあるが、浦和の野辺博さん(70)は「成績上位者が集まっているのは結果であり、議論するのは理解できない」と話した。

 12校ある県立の別学高校について、県の第三者機関である男女共同参画苦情処理委員は昨年8月、「早期の共学化」を勧告し、県教育委員会は今年8月末までに委員への報告を求められている。県は5月17日まで、県内居住または在学する中高生と保護者を対象にインターネット上で、賛否を問うアンケートを実施している。

 共学化を求める市民団体「共学ネット・さいたま」は4月27日、共学化を実現した元宮城県知事の浅野史郎氏を招き、さいたま市内で講演会を開く。(杉原里美)

共有
Exit mobile version