浦和、川越、松山の埼玉県立高校3校の新入生向け校歌指導で、上級生が大声で怒鳴りつけるなどの「配慮に欠ける指導」が確認された問題で、県教育委員会の日吉亨教育長は21日の記者会見で、「重く受け止めている。心理的ストレスを受けた生徒に対しては、大変申し訳なく思っている」と謝罪した。3校とも今年度は改善し、「今後も以前のような指導に戻ることはない」と説明した。
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県教委は19日、県内の全137高校を対象に調べた過去3年間(2022~24年度)の校歌指導の調査結果を発表。浦和、川越、松山の3校で「上級生が新入生の近くに寄り大声で怒鳴りつける」などの指導があったと認定した。
日吉教育長は、調査対象期間だった22年度に浦和高校の校長を務めていた。調査結果によると、この年度に「竹刀で床をたたく」行為が確認されている。日吉教育長は「着任直後の行事だったため、現場を見ていなかった」といい、「今の時点で考えれば、しっかり見て指導すべきだったと思う」と釈明した。
浦和高校で、校歌指導が不登校や退学の一因になった可能性のある1事案の保護者に対しても、謝罪したことを明らかにした。