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報徳学園の真栄田選手=2025年5月5日午後2時54分、明石トーカロ、原晟也撮影
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 (5日、春季兵庫県高校野球大会 報徳学園5―4神戸国際大付)

 その一振りに迷いはなかった。

 2点差を追いついた五回1死二、三塁。報徳学園の真栄田健心選手(3年)は打席に向かった。「初球を振る」。

 振り切った打球は左翼手の頭を越えて2点適時三塁打に。「柵越えの手応え」だった。

 春季県大会は、4番に座りながらも3試合でわずか1安打。調子が上がらず、思うような結果がでなかった。「報徳の4番として結果を残さないと、と考えてしまい、ボールを見てしまっていた」という。準々決勝では「自信なさそうにプレーしていた。打つだけが4番ではない」(大角健二監督)と途中交代した。もう迷いを断つしかなかった。

 この日は犠打でも得点を演出した。真栄田選手は、「今まで、気持ちがチームではなく自分の方向を向いていた。チームが勝つためにバットを振りたい」と話した。

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