SNS上で真偽が不確かな情報が多数出回った参院選。報道機関の発信は、どんな役割を果たしたのでしょうか。法政大の大森翔子准教授(政治行動論)は、「マスメディアの報道がフリー素材化していた」と話します。参政党をめぐる報じ方についても聞きました。
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「伝わりきっていません」
――今回の参院選をめぐる、候補者や政党についての既存メディアの報道やファクトチェックは、選挙に行く人にどう映ったでしょうか。
報じる側は、情報を新聞紙面のように様々な種類の記事のパッケージで伝えているという意識だと思いますが、伝わりきっていません。
代わりに、去年の都知事選や衆院選のポスター騒動などを節目に、伝統メディアの報道がショート動画や短文に切り抜かれ投稿され、「フリー素材」になっていると感じます。
そうした投稿がたまたまSNSのタイムラインに流れてきて目にする人は増えているのではないでしょうか。
記事後半では参政党の報じ方についても聞きました。参政党の躍進と排外主義を関係づけるのには慎重に、という指摘も
――フリー素材、ですか。
ニュース記事や映像を勝手に…