管理者会議で、人員配置や経営状況などについて話しながら頭を抱える松本教資社長=2025年6月23日午後7時37分、兵庫県尼崎市、伊藤進之介撮影

 兵庫県尼崎市で訪問介護事業などを展開する「ケア・ワーク」。

 6月下旬のある日の午後7時過ぎ。事業所の管理者会議で、松本教資(たかし)社長(55)は2024年度の決算について説明した後、こう切り出した。

 「赤字が続き、事業として成立していない。積み立ててきた退職金を運転資金に回したい。事業再建のため我慢してほしい」

「介護の社会化」をうたい、介護保険制度が始まって四半世紀が過ぎ、現場からは「危機」を訴える声が相次いでいます。介護保険に明日はあるのか。参院選の投票日を前に、訪問介護の現場から考えます。

 処遇改善などでヘルパーの待…

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