日本のスポーツは長く企業が支えてきた。大企業を中心に、従業員の選手によるスポーツチーム「実業団」を保有し、その応援を通じて社員の一体感を醸成、士気向上を図った。不況で一時はスポーツと距離を置いた企業が、戻ってくる動きもある。令和のいま、企業はスポーツの何に価値を見いだしているのか。
チーム名に「復活」した社名
男子バレーV1の堺ブレイザーズと、ラグビーのリーグワン・ディビジョン2に所属する釜石シーウェイブスのチーム名に昨年、粗鋼生産量で世界4位(2022年)、国内トップの日本(にっぽん)製鉄の社名が加わった。両チームとも日本製鉄の前身「新日本製鉄」、そのまた前身の八幡製鉄、富士製鉄の実業団チームとして長く活動。国内屈指の強豪として男子バレー、ラグビーをリードする存在だったが、2000年代から社名を外していた。
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なぜ、社名が「復活」したのか。
日本製鉄の執行役員、三好忠…