2023年度に全国の児童相談所が子どもの虐待について受けた相談は、22万5509件で前年度より5.0%(1万666件)増えた。国が25日、発表した。こども家庭庁は、自治体の子育て支援の中心となる「こども家庭センター」の全国展開や、児童相談所の児童福祉司の増員や定着支援など、相談体制の強化に引き続き取り組む。
公表している統計では過去最多。ただし、国は昨年9月、22年度の件数を下方修正している。自治体のなかで、児相の判定会議で「虐待ではない」と判断された相談も件数に含めるなど、国の記入要領に沿わない事例があったため。21年度以前を修正するかは、今年6月に自治体に対して資料が残っているかなどの調査をしたうえで検討するという。
相談の内容は、「心理的虐待」が最多の59.8%(13万4948件)。「身体的虐待」22.9%(5万1623件)、「保護の怠慢・拒否(ネグレクト)」16.2%(3万6465件)、「性的虐待」1.1%(2473件)と続いた。虐待をした人は、「実母」が48.7%と最多で、「実父」が42.3%、「実父以外の父親」が5.0%、「実母以外の母親」が0.4%、「その他」が3.6%だった。
三原じゅん子こども政策担当…