映画のヒットなどで、世界中で人気が高まるインドのダンス。日本でも、伝統舞踊「バラタナティヤム」がじわじわ浸透している。派手な衣装やメイクに身を包み、独特なリズムの音楽に合わせて舞う踊りに魅せられる人が増え、名古屋市のダンス教室には多くの人が集う。また、インド国内でプロデビューした小学生など、本場で活躍する日本人も登場している。
2月下旬、名古屋市西区のダンススタジオで「バラタナティヤム」の教室が開かれていた。室内では、鮮やかな赤や黄のインドの民族衣装「サリー」に身を包んだ女性が舞っていた。
女性たちは音に合わせて様々なポーズを取る。指や腕を曲げて作る独特なポーズはめまぐるしく変化し、足で鳴らす音が響く室内は、徐々に熱気を帯びた。
月に一度開かれる教室は、愛知県稲沢市出身のシータさん(45)が開く。日本人には珍しくインドの音楽大学で踊りを学び、インド国内でプロのダンサーとしても活動した。
入会資格はただ一つ 「バラタナティヤムを好きか?」
バラタナティヤムの歴史は、紀元前の巫女(みこ)による奉納舞踊から始まるとされる。ヒンドゥー教の神への感謝や祈りなどを表現する芸術性の高い踊りで、インド国内では高い人気を誇る。
シータさんは、大学時代にバ…