水泳の授業で衣服を着たままプールに入る児童ら。ビート板で波を起こして、その中を歩いたり泳いだりしていた=東京都新宿区

 夏休み中に、学校のプールで教員が水泳指導をする。各地で続いてきたそんな課外活動が近年、取りやめになる例が相次いでいる。その理由は。懸念される影響とは。

 東京都新宿区の区立東戸山小学校では1学期最終日の7月19日、5、6年生が着衣泳の授業を受けた。児童らは「身体が重い」などと声を上げた。

 今年度の水泳の授業はこの日で終了だ。以前は夏休み中に10日ほど教員が水泳指導をしていたが、2年前にとりやめた。

区内の半数以上が取りやめ 「熱中症のリスク」

 宇山幸宏校長は「真夏に登校させるのは熱中症のリスクがある。教員の働き方改革が必要であることも考慮した」と理由を説明する。区内の半数以上の学校がとりやめたという。

 代わりに、通常授業での水泳指導を充実させた。6月に入るとすぐにプール開きをして、授業時間を確保。10時間に満たない学校も少なくない中、各学年とも12~14時間授業ができたという。

そもそも日本の学校プールの整備が進んだのは、ある大事故からでした。記事の後半では、命を守るという学校の水泳指導の意義を踏まえ、その機会が減っている状況について懸念する専門家の提案を取り上げています。

 各地の教育委員会などによる…

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