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作品を仕上げる日本航空高校石川の書道部員=同部提供
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 7月に愛媛県四国中央市で開かれる第17回書道パフォーマンス甲子園(朝日新聞社など後援)に、能登半島地震で被災した日本航空高校石川(石川県輪島市)と能登高校(同県能登町)の書道部が「復興応援枠」で出場することが22日、決まった。

 両校は昨年まで7大会連続で地区予選に参加していたが、本戦出場は初めて。大会実行委員会は「学校や地域のみなさんに夢や希望を感じていただき、復興の一助になれば」としている。

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 この日、実行委(会長=篠原実・四国中央市長)があり、メンバー9人の満場一致で決まった。

 両校の書道部は動画審査などがある中部ブロック予選にすでに応募していたが、審査を受けることなく本戦に招かれる。

 今年の大会は7月28日、四国中央市の伊予三島運動公園体育館で開かれる。すでに32都府県の109校が予選参加の申し込みをしており、6月中旬に本戦出場の21校が決まる。これに復興応援枠の2校を加えた計23校が出場する。

 日本航空高校石川は輪島市内の校舎や寮が使えなくなり4月から、東京都青梅市の元大学キャンパスで新学期を始めている。

 書道部は1月から4カ月間、部活動ができず、部員たちが不安な気持ちを抱えているときに「本戦出場」の知らせを受けた。

 現在の部員は1~3年生16人。顧問の久保綾乃教諭は「転校を余儀なくされて書道を続けられなかった部員もいます。その子たちやこれまで出られなかった先輩部員らの気持ちも一緒に全力でぶつかりたいと思います」。

 能登高校の書道部員は1~3年生計6人。仮設住宅で暮らす部員もいる。川口彩教諭は「こういう機会をいただき、私たちが何を伝えるために本戦に出場するのか、何を伝えられるのかを部員と考えたい。見ていただくみなさんの心と記憶に残る作品を目指します」と話す。

 過去には東日本大震災の翌年の2012年開催の第5回大会に岩手県と宮城県の3校(高田高校、宮城第一高校、亘理高校)が震災特別枠で出場。熊本地震の翌年の17年開催の第10回大会に熊本県の御船高校が出場した。

 書道パフォーマンス甲子園は08年、参加校3校で始まった。10年に映画「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」が公開され、参加校は増加した。

 大会では6分間で縦4メートル、横6メートルの紙に作品を仕上げる。昨年は鳥取城北高校が初優勝した。(堀江泰史)

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