外国で取得した運転免許証を日本の免許証に切り替える「外免切り替え」の制度を利用して、免許を取得する外国人が急増している。簡単な手続きで取得できることを指摘する意見もあり、警察庁は見直しの検討を始めた。
同庁によると、同制度には「技能確認」と「知識確認」があり、1933年に始まった。「知識確認」では○×形式で10問のうち7問以上正解すれば通過できる。海外に滞在する日本人が帰国した際に、簡単な手続きで国内で運転できる利点がある。
近年は外国人による取得が増え、2023年までの10年間で2.2倍になった。23年の取得者6万10人のうち外国人が5万6022人で93.4%を占めた。国別では、ベトナムが1万5807人で最多で、中国1万1247人が続いた。
外免切り替えに訪れる人で運転免許試験場が混雑したため、警視庁は3月10日から予約制にした。行列ができたことで、申請が後日になってしまうことがあったという。警察庁によると、現在は千葉、埼玉、福岡以外の44都道府県警が予約制を導入している。
「中国人の間で話題に」
20日に東京都品川区の鮫洲運転免許試験場に外免切り替えに来た中国人の男性(35)は、都内に住んでおり、車で旅行をするために免許がいるという。男性は「問題が簡単だというのは、SNSで中国人の間で話題になっている」と話した。スリランカ人の男性(29)は回答した問題について「簡単だった」と振り返った。
同制度では、ホテルや知人宅…