「我々の生活は外来種なしでは成り立たない」
専門家たちは、口をそろえる。
『日本の帰化植物』(平凡社刊)によると、日本に約4千種ある植物のうち、外来種は少なくとも1200種ほど。4分の1以上を占める。
ライラックやラベンダー、トウモロコシやブロッコリーも外来種だ。
中でも、地域の生態系や農林水産業に被害を与えるおそれがあるものは、国が「特定外来生物」に指定している。数は162種類(2024年7月時点)。
北海道大学名誉教授の池田透さん(66)はいう。
「ヒトもモノも行き交う時代。いつ自分が外来種を運んでいるか、わかりません」
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札幌市南区の写真家、佐藤祐治さん(50)は、この数年、北海道と外来種をモチーフにした作品をつくる。
道外に地名の由来がある集落を巡り、そこに根を下ろし、繁殖する外来種を写している。
関心を持ったのは、赤井川村の山間部を訪れたときのことだ。
「山梨」と呼ばれるその無人…