(26日、第107回全国高校野球選手権南北海道大会室蘭地区Bブロック2回戦 登別青嶺1―12北海道栄 5回コールド)
北海道栄の二回裏、2死一塁。二盗を狙った走者を登別青嶺の荒谷岳斗捕手(2年)が、タッチアウトに仕留めた。外野手から転向して約1年。公式戦で初めて盗塁を阻止した。
「悪送球が怖くて自信がなかったけど、いくしかない」と自然に体が反応した。この場面まで五つの盗塁を許していたが、刺した。「本当にうれしかった」。小躍りするようにベンチに戻った。
捕手は未経験だったが、捕球のうまさと肩の強さを買われた。「捕るだけと簡単に考えていたが、配球とか守備位置とか考えることが多くてめちゃくちゃ難しい」。サインを出しても、1年生の先発投手に首を振られる場面も。
捕手の面白さにも気づいた。「三振を奪えば、投手と一緒に取ったぞという気になるし、投手の決め球や打者の狙い球を探るとか、扇の要というだけあって学ぶことはいっぱいある」
捕手に向いているかどうかは正直、わからない。でも、今夏少し自信が芽生えた。「このポジションを譲る気はない」