文部科学省が作った修学支援新制度の周知用のリーフレット

 3人以上の子を扶養する多子世帯の大学授業料を減免する制度について、文部科学省は、学生からの申請を6月末まで受け付けるよう求める通知を各大学に出した。「期間内に申請できなかった」という学生の相談が多いという。制度変更による対象拡大や周知不足の影響とみており、十分な申請期間を確保する狙いがある。

 3月末の法改正に伴い、新たな仕組みが4月に始まった。扶養する子が3人以上の世帯について所得制限をなくし、新たに学生41万人(推計)が対象となった。

 支援の上限額は、授業料が国公立54万円と私立70万円(いずれも年額)、入学金が国公立28万円と私立26万円。ただ、第1子が就職して扶養を外れると、第2子以降は対象外となる。

 大学が申請内容をチェックする仕組みで、期間は各大学が決めている。文科省は以前から十分な申請期間の確保を各大学に求めていたが、学生の相談が多いため、改めて時期を明示して通知した。大学ごとの期間終了後も、申請の受け付けや制度の周知をするよう求めている。担当者は「対象となりうる学生が申請機会を逃さないよう、確実に6月末まで対応してほしい」と話す。

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