大の里関が優勝を決めて喜ぶ天内さん(中央)=2025年5月23日午後5時47分、青森県藤崎町、小田邦彦撮影

 大相撲の大関・大の里関が2場所連続優勝を決め、横綱昇進を確実にした23日。しこ名の由来となった「大関・大ノ里」の出身地、青森県藤崎町も喜びに沸いた。

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 町役場ではパブリックビューイングが行われ、約30人がしこ名の入ったタオルを握りしめながら勝負の行方を見守った。「頑張れ!」「行け!」とかけ声がかかる中、大の里関が琴桜関との大関対決を制して優勝を決めると、集まった人は万歳三唱で栄誉をたたえた。

 喜ぶ人の中に天内(あまない)司さん(72)の姿があった。天内さんにとって、大正から昭和初期にかけて活躍し、大の里関のしこ名の由来となった大ノ里(1892~1938)は、曽祖父の弟にあたる。しこ名は長い間使われていなかったが、大の里関の師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の希望で、約90年ぶりによみがえった。昨年8月には大の里関が同町を訪問し、天内さんとも面会した。

 由緒あるしこ名を復活させた大の里関の活躍に天内さんは「うれしいし、素晴らしい。本当に強い。これ以上ない、最高の相撲です」と喜んだ。

 大の里関は春場所に続く優勝で、「相撲の神様」とたたえられた大ノ里を超える横綱に昇進することが確実となった。天内さんは「二所ノ関親方からは横綱になるような力士だと聞いていたが、こんなに早いとは。歴史に残るような力士になってほしい」と期待を込めた。

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