大阪ガスが、インドで「第二の大阪ガス」づくりに励んでいる。2024年には、住友商事(東京)も加わり、日本の国土の9割に当たる約32万平方キロメートルまで事業地域を広げるなど積極的だ。大阪ガスの藤原正隆社長に狙いを聞いた。
同社が、インドで都市ガス事業に参入すると表明したのは21年12月。日本企業では初めてのことだった。現地法人を通して、インド南部でガス事業を営む企業に約6500万ドル(約73億円)を出資した。
藤原社長は「成長市場を狙う中で、経済成長や人口増加が著しいインドに目をつけた。インフラ整備においてもノウハウを生かす大きなチャンスがある」と話す。
インド政府は、経済成長にともなうエネルギー需要の増加や脱炭素の潮流を受け、天然ガスの利用を促している。1次エネルギーに占める天然ガスの割合を6%から30年までに15%に伸ばす方針を19年に打ち出した。
同国では天然ガスで走る自動…