2022年9月の台風15号で被災し一部区間で運休が続く大井川鉄道をめぐり、静岡県と沿線の島田市、川根本町は28日、復旧に必要な費用7・8億円を支援することに合意した。29年春の全線開通をめざす。
国や県、沿線市町などでつくる検討会がこの日開かれ、確認書に合意した。大鉄は台風による土砂流入などの被害で、川根温泉笹間渡―千頭間(19・5キロ)が不通となっている。
県によると、全線開通にかかる費用は総額で約21億円。国と地方が補助を出す支援制度があり、本来なら大鉄は7.8億円負担する必要がある。だが今回、県と2市町が補助や貸し付けることにした。
7.8億円のうち、台風被害の復旧にかかる2.4億円を県が半分、2市町が半分補助する。老朽化したトンネルや軌道などの補修費5.4億円は、県が2.7億円、島田市が0.9億円貸し付け、残りの1.8億円を川根本町が負担する。工事期間は約4年を見込んだ。
全線開通した場合、県の試算…