エクアドルの首都キトで2024年4月5日、メキシコ大使館に突入したエクアドル当局の関係者。メキシコ政府が提供した=ロイター
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 南米エクアドルの当局がメキシコ大使館に突入し、保護されていたエクアドルの元副大統領を拘束した事件で、メキシコは11日、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)にエクアドルを提訴した。国際法違反を認め、公式に謝罪するまでエクアドルの国連加盟国としての資格を停止するよう求めている。

 ICJの発表によると、メキシコは突入について、「国際法の基本原則における権利を侵害された」と主張。謝罪し、賠償するまで国連加盟国としての資格を停止するよう求めた。また、暫定措置として、大使館の安全確保や、メキシコ政府職員がエクアドル国内の外交施設から退避するのを許可することを命じるようICJに求めた。

 一方、AP通信によると、国連の報道官は「加盟国の資格停止は、加盟国が決める問題だ」と話したという。

 エクアドル当局は5日、首都キトにあるメキシコ大使館に突入し、亡命を求めて保護されていたグラス元副大統領を拘束、連行した。グラス氏は汚職容疑などでエクアドルから逮捕状が出ていた。突入を受けて、メキシコはエクアドルとの国交断絶を発表した。(ブリュッセル=森岡みづほ)

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