宇佐市長選で初当選し、支持者と握手する後藤竜也氏=2025年4月13日午後11時4分、大分県宇佐市法鏡寺、貞松慎二郎撮影

 大分県の佐伯、竹田、豊後高田、宇佐、豊後大野の5市長選が13日、投開票され、それぞれ当選者が決まった。

■佐伯市長選 冨高氏が初当選

 無所属4人による佐伯市長選は13日投開票され、新顔の冨高国子氏(68)が、現職の田中利明氏(73)、ともに新顔の山野内真人氏(69)と高橋圭一氏(58)を破り、初当選した。当日有権者数は5万5103人。投票率は62・54%(前回は66.88%)だった。

 冨高氏は市民との対話促進や街づくりへの女性参画、防災対策の強化などを訴え、支持を得た。

 今回から定数が3減の市議選(定数22)には24人が立候補し、開票作業は深夜まで続いた。投票率は62・52%(前回66.86%)だった。

冨高 国子 68 無新 10,921 当選

高橋 圭一 58 無新 10,322

田中 利明 73 無現 8,577

山野内 真人69 無新 4,165

■宇佐市長選 後藤氏が新顔対決制す

 宇佐市長選は無所属新顔の市議経験者3人が舌戦を展開し、後藤竜也氏(49)が和気伸哉氏(54)と中本毅氏(41)の2人を退け、初当選した。当日有権者数は4万3024人、投票率は62・53%(前回59・86%)だった。

 後藤氏は市議を3期経験し、前回市長選では現職の是永修治氏に202票差で敗れたが、今回は現市政への批判票を取り込み、雪辱を果たした。

 和気氏は現市政の継承、発展を打ち出し、連合大分の推薦を含め幅広い支援を受けたが、一歩及ばなかった。中本氏は浸透しきれなかった。

 市議補選(被選挙数1)には新顔3人が立候補し、開票作業が深夜まで続いた。投票率は62・49%だった。

後藤 竜也 49 無新 13,410 当選

和気 伸哉 54 無新 10,856

中本 毅  41 無新 2,398

■竹田市長選 土居氏が再選

 竹田市長選は13日投開票され、無所属現職の土居昌弘氏(55)が無所属新顔で元県議の吉竹悟氏(66)を破って再選を果たした。当日有権者数は1万6300人。投票率は70・42%(前回は72・36%)だった。

 土居氏は「GIGAスクール構想を竹田方式で具現化し、創造力を育む」などと訴えた。吉竹氏は「菅生小学校の跡地に台湾の半導体大手TSMC関連企業の社員寮を誘致します」などと主張したが、及ばなかった。

 前回から2減の定数14となった市議選は、現職11人、新顔6人の計17人が立候補し、開票作業は深夜まで続いた。投票率は70・40%(前回は72・33%)だった。

土居 昌弘 55 無現 7,287 当選

吉竹 悟  66 無新 3,956

■豊後高田市長選 佐々木氏が3選

 豊後高田市長選は無所属現職の佐々木敏夫氏(82)が無所属新顔で元市課長の河野真一氏(59)との一騎打ちを制し、3選を果たした。当日有権者数は1万7763人、投票率は65・63%(前回無投票、前々回73・57%)だった。

 佐々木氏は「消滅可能性自治体」からの脱却など2期8年の実績を強調。30年務めた県議時代からの強固な支持層で上回った。河野氏は幅広い行政経験を踏まえ、世代交代で市民参加型のまちづくりを訴えたが、及ばなかった。

佐々木 敏夫 82 無現 6,012 当選

河野 真一  59 無新 5,559

■豊後大野市長選 川野文敏氏が3選

 豊後大野市長選は13日投開票され、無所属現職の川野文敏氏(66)が無所属新顔で市議を自動失職した川野辰徳氏(45)を破って3選を果たした。当日有権者数は2万7443人。投票率は63・98%(前回は無投票)だった。

 川野文敏氏はサウナをはじめとした観光資源を生かす取り組みなどを公約に掲げた。川野辰徳氏はJRを利用した通勤・通学定期の無料化などを訴えたが、支持を広げることができなかった。

 前回から2減の定数16となった市議選は、現職16人、新顔4人の計20人が立候補し、開票作業は深夜まで続いた。投票率は63・95%(前回は65・49%)だった。

川野 文敏 66 無現 14,041 当選

川野 辰徳 45 無新 2,967

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