学校法人北星学園が運営する北星学園大学(札幌市)の非常勤講師ら24人が4日、労働組合「札幌地域労組大学非常勤講師ユニオン」を結成した。新年度から総授業時間が増えるのに賃金が上がらないのは「実質的な賃下げ」にあたるとして、賃金の引き上げを求めている。
同大は4月から、授業時間を現行の90分(半期15回)から100分(半期14回)に変更する。総授業時間は半期で50分増えるが回数は1回減る。授業内容を充実させると同時に、留学や学外活動をしやすくする狙いがある。
労組によると、非常勤講師の賃金は授業の回数分支払われている。ただ、大学側は昨年11月、半期15回分の支給を新年度から14回分に変更すると非常勤講師らに通知したという。授業1回分の単価(9700円~1万6800円)は変わらないため、半期で1回分の賃金が減ることになる。大学側は「(以前から)授業1回を2時間相当と勘案して支給してきた」と説明しているという。
通知を受けて、今年1月に中国語の非常勤講師2人が札幌地域労組に加入。他の外国語や哲学、世界史の講師らも加わって団体交渉をしたが、大学側は賃金の引き上げに応じなかったという。ストライキの実施も見据え、同大の講師らだけの労組結成に踏み切った。
代表に就任した森若裕子さん…