【動画】延焼が続く岩手県大船渡市の山林火災=依知川和大撮影、総務省消防庁提供
岩手県大船渡市の山林火災は1日も延焼が続き、焼失面積は約1400ヘクタールに拡大している。集中的な消火活動で、市街地や避難所のある場所に迫っていた火はくい止められたが、再燃の恐れもあり予断を許さない状況が続く。市は2月28日夕には赤崎町の6地区、3月1日朝に三陸町越喜来の3地区に新たに避難指示を出した。対象は計1896世帯4596人に上る。
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消火活動には東北、関東の各県からも応援に入っている。市や県によると、消防は前日に比べて約600人増強し、約1700人態勢であたっている。県によると、空中からは自衛隊や各県の防災ヘリの計17機が出動している。
避難指示区域の拡大もあり、市は避難所と福祉避難所を2カ所ずつ増やし、計11カ所を開設。避難者は1日午後6時現在、1172人に増えている。
大船渡市の渕上清市長は午後の記者会見で「総力をあげて消火活動にあたっているが、鎮圧のめどは立っていない。避難者は長期化を想定して、まず自分の命を守ることを第一に生活してほしい」と話した。
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