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【動画】「鎮圧」が宣言された大船渡山林火災の現場=遠藤雅彦撮影

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避難指示が解除され、山林火災で焼失した自宅へ戻る住民=2025年3月10日午前10時38分、岩手県大船渡市三陸町綾里港、小宮健撮影
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 岩手県大船渡市の大規模な山林火災で、市は10日午前10時、全ての避難指示を解除すると発表した。前日の9日午後5時には、延焼拡大の恐れがなくなったとして、鎮圧を宣言。焼失面積が市の面積の約9%にあたる約2900ヘクタールと広範囲におよぶことから、再燃の恐れがない鎮火まで警戒と消火の確認を続ける。

 避難指示は最大で約4600人が対象となり、発生から13日目になる10日も半数が避難生活を続けていた。避難所は縮小や移設の可能性もあるが、住宅被害を受けた被災者らのために継続して開設される予定だ。

 現場の最高責任者である大船渡消防署長が9日午後、市長や市消防団長とヘリで上空から状況を確認。延焼拡大の危険がなくなり、火の勢いが消防隊の制御下に入ったとして、鎮圧状態と判断した。

 建物への被害はこれまでの78棟から210棟(9日正午時点)に増えた。内訳は住宅が102棟、それ以外が108棟。住宅は全壊が76棟、大規模半壊などが26棟となる。公共施設への被害はなかった。

 水質の安全を確認する検査が続くため、三陸町綾里や赤崎町の一部で断水が続く見込みとなっている。

 渕上清市長は9日の記者会見で「今後は被災者支援に注力し、鎮火に向けて警戒態勢を継続する。防災関係機関のみなさまに重ねて感謝申し上げる」と述べ、市幹部らと頭を下げた。

 市は災害対策本部を継続する見込み。県外からの緊急消防援助隊は引き続き、巡回での警戒や消火活動にあたる。

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