赤崎町の大立、永浜、清水、蛸ノ浦地域の避難指示が解除され、続々と車で自宅へ戻る住民ら=2025年3月9日午後1時25分、岩手県大船渡市赤崎町大立、小宮健撮影

 大規模な山林火災が続く岩手県大船渡市は9日、新たに一部の地域で避難指示を解除したと発表した。午後1時からで、対象は882人。

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 内訳は、同市赤崎町の大立140人、永浜125人、清水142人、蛸ノ浦475人。これで避難指示があった住民のうち半分近くが解除されることになったが、依然として約2400人に避難指示が出ている。火災は発生から12日目となるが、午前7時現在、鎮圧に至っていない。

残り火を消火

道路脇の焼け跡を確認する消防隊員=2025年3月9日午後、岩手県大船渡市赤崎町蛸ノ浦、小幡淳一撮影

 市によると、新たな延焼拡大は確認されていないが、火のくすぶりが複数の場所で確認されているという。9日も地上での警戒や残り火の消火を中心に、消防などが活動している。

 避難指示の解除が検討されていた三陸町綾里(りょうり)の小石浜、砂子浜は、9日朝時点で給水態勢が整わないため、解除が見送られた。早ければ10日に、この2地域に加え、残る地域の避難指示の解除も検討しているという。

 また、市は、建物被害についての調査を終え、これまで公表してきた78棟から増えることを明らかにした。

「ほっとしたけど、素直に喜べない」

避難指示の一部解除を伝える防災行政無線のアナウンスが流れると、避難者がテントから出てきて、窓辺に集まった=2025年3月9日午後、岩手県大船渡市立根町、小幡淳一撮影

 午後1時、防災行政無線で避…

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