大規模な山林火災で避難指示の対象になっていた岩手県大船渡市の綾里漁港で15日、火災の影響で遅れていたワカメの収穫が本格的に始まった。
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15日午前7時すぎ、沖合の養殖棚で刈り取られたワカメ約1トンを積んだ漁師の大平秀男さん(56)の船が綾里漁港に戻ってきた。水揚げされたワカメは湯通しされると鮮やかな緑色に変わり、辺りには磯の香りが漂った。
ワカメの養殖で全国的に知られる綾里漁港では通常は3月上旬から収穫が始まるが、山林火災で避難指示の対象地域になっていたため、例年より遅れていた。
大平さんは避難指示が解除された10日に自宅に戻り、海に焼け落ちた流木を撤去するなど準備を進めてきた。
大平さんは「全国から励ましのメッセージをいただいている。被災した方々のことを思いながら、おいしいワカメを届けられるよう頑張りたい」と語る。
刈り取りは4月下旬まで続く。