荷物を運び入れる袖野里子さん(右)と息子の雄さん=2025年5月17日午前8時45分、岩手県大船渡市、伊藤恵里奈撮影

 大規模な山林火災に見舞われた岩手県大船渡市で17日、被災者向けの仮設住宅の入居が始まった。市内2カ所に建てられ、旧小学校の校庭に設けられた7戸が先行。次々と荷物が運ばれていった。

 市によると、住宅が全壊もしくは半壊したのは62世帯。そのうち30世帯は、公営住宅かみなし仮設住宅とされた民間の賃貸住宅に入居した。また、6世帯は家屋を修理して暮らすなどしている。

 袖野里子さん(70)は息子の家族5人と暮らしていた住宅が全焼した。家族は公営住宅に移ったが、手狭なこともあり、仮設住宅で暮らすことになった。避難所で使っていた段ボールベッドを組み立て、「ぐっすり眠れる」と笑顔をみせた。生活に必要な家具が届く23日ごろまでは避難所で寝泊まりを続けるという。

 市では計33戸の仮設住宅を準備しており、旧中学校に建設中の26戸は24日から入居が始まる。

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