本拠地のまっさらなマウンドに初めて立ったドジャースの大谷は16日、投げられる喜びをかみしめているようだった。約1年10カ月ぶりに投手として電撃復帰。大歓声で迎えられ、待ちわびた登板の初球には約157キロの力強い速球を投げ込んだ。
試合開始約40分前にグラウンドに姿を現すと、観客が一斉に沸いた。左翼奥で行ったブルペンでの投球練習は、近くのファンがスタンドから身を乗り出すように見守った。パドレスは同じナ・リーグ西地区のライバル。あふれる闘志をぶつけるには最高の相手で、10球目には約161キロをマークし、1球ごとにどよめきや歓声が響いた。
2023年秋に右肘に2度目のメスを入れ、昨秋にはワールドシリーズで脱臼した左肩の手術も受けた。長いリハビリを続け、5月25日に初めて打者相手に投げた時には、まるで子どものようにはしゃぐ姿があった。
「二つ同時にやっていくのが通常のスタイル」と自負する。代名詞となった投打「二刀流」の挑戦が再び始まった。(ロサンゼルス共同)