大リーグのシーズン開幕戦に臨むカブスとドジャースは15日、東京ドームで、プロ野球の球団とプレシーズンゲームを行った。カブスは阪神に0―3で敗れた。鈴木は「2番・指名打者(DH)」で出場し、3打数1安打1四球だった。ドジャースは巨人と対戦し、5―1で快勝した。大谷は「1番・DH」で先発出場し、2打数1安打2打点1四球。三回の第2打席で2点本塁打を放った。
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カブス鈴木、凱旋安打
カブスの鈴木がスイングのたびに観客をわかせた。見せ場は七回の第3打席だ。153キロの速球にバットを折られながらも、左手一本で左前へ。第1、2打席は凡退したものの、いい当たりを中堅にはじき返していた。「きょう一日、楽しかった。打席の内容的にもすごく良かった」。オープン戦の打率は1割台と低調だったが、日本での大暴れが期待できそうだ。
阪神門別、5回完封
阪神の左腕門別が5回を59球でぴしゃり。強打者が並ぶカブス打線に対し、1人の走者も許さない完全投球を披露した。伸びのある140キロ台の直球でコーナーを突いた。プロ未勝利の高卒3年目。春季キャンプから好調を維持し、巡ってきた腕試しの機会でアピールに成功した。「本当に楽しくてあっという間だった。シーズンに向けて球の強さを上げていきたい」
大谷が巨人戸郷から特大アーチ
ドジャースの大谷が打席に歩を進めるたびに大歓声が湧いた。
規格外のパワーを見せたのは、三回無死二塁の第2打席だ。マウンドには、2023年のワールド・ベースボール・クラシック日本代表のチームメート、巨人の戸郷。初球の外角低めの変化球に反応した。バットを合わせるような打撃だったが、放物線を描いた打球が右翼席中段へ飛び込んだ。プロ野球ではなかなかお目にかかれないような特大のアーチに、観客席のどよめきはなかなかおさまらなかった。
前日には「世界を代表する選手のパワーやスピード。メジャーリーグの醍醐(だいご)味を純粋に楽しんでもらえたらうれしい」と話していた大谷。やはり、有言実行の男だ。自らの一振りで、母国のファンに大リーガーのすごみを示してみせた。