ドジャース・大谷翔平(30)の高校時代について、大谷の母校の岩手・花巻東高野球部のアドバイザーを長年務めているコンディショニングコーチの能勢康史さん(62)=NPO法人「野球共育塾」理事長=は、こう振り返る。
「翔平は高2の夏前にけがをしたので、投球をせずに自分のペースで寝て、食事をとって、バッティングだけをしていた。素材が良いから、無理にトレーニングはさせなかった」
国士舘大野球部出身の能勢さんが、花巻東高のアドバイザーに就いたのが2005年だった。月に1回ほど学校に通い、のちに大リーガーになった菊池雄星(33)=エンゼルス=らも見てきた。
同校出身のメジャーリーガー2人に共通していたのはなにか。
体の柔らかさとしなやかさだという。
「柔らかさは雄星が飛び抜けていた。とくに肩関節。翔平はプロになる選手だったら当たり前のレベルだったけど、『良い加減』の柔らかさだった」
大谷の第一印象については、こう振り返る。
「高身長で体つきはひょろっとしていたが、地肩の強さや走り方は群を抜いていた」
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そうした素質に加え、能勢さんが覚えているのは野球に取り組む姿勢だった。
「真面目な性格ゆえに色々な…