横浜―市和歌山 二回表横浜2死満塁、奥村凌の適時打で三塁走者に続き二塁走者の阿部葉も生還。捕手川辺=上田博志撮影

(30日、第97回選抜高校野球大会決勝 横浜―智弁和歌山)

 春夏の甲子園で計5度の優勝経験がある横浜(神奈川)は19年ぶり4度目の選抜大会制覇まで、あと1勝に迫った。

 打撃を引っ張るのが、主将の阿部葉太(3年)だ。大リーグ・ドジャースの大谷翔平をお手本にしているというノーステップ打法が特徴の3番打者だ。

 準決勝までの4試合で17打数6安打。沖縄尚学との2回戦では本塁打を放ち、前回優勝校の健大高崎(群馬)との準決勝でも2打点を挙げるなど、チーム最多の7打点を挙げている。中堅の守備でも好捕を見せる。

 主将になったのは、代替わりする前の昨年5月のことだった。

 前のチームでは当初、1学年上の椎木卿五が主将を務めていた。しかし、昨年5月。村田浩明監督は「椎木はプレーに集中してほしい」と主将を交代することになった。

 新たな主将に選ばれたのが、下級生の阿部葉だった。

 日々の練習で、全力疾走しない選手に「そんなんじゃだめだ」と指摘できるところが、村田監督の目に留まった。「学年は関係ない。裏表がなく、先輩からも後輩からも認められている」と監督は語る。

 ただ、全国から優秀な選手が…

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