6月3日に亡くなった長嶋茂雄さんが35年間、ブランドアンバサダーを務めていた警備最大手のセコム。吉田保幸社長は「まさに恩人。本当にもう感謝しかないですね」と故人を追悼した上で、大谷翔平選手との「共演」CMが今年から実現したのも長嶋さんのおかげ、と明かした。
「セコム、してますか?」という、印象的なセリフでセコムの「顔」を担ってきた長嶋さん。そのインパクトに負けないキャラクターとして、大谷選手がCMで長嶋さんと共演する候補に挙がったが、当初は「難しいのでは」と弱気の声もあったという。
そんな中、CM案が長嶋さんの耳に届くと「大谷君ならぜひ一緒に」という本人の意向が分かり、その思いが大谷選手サイドに伝わって、とんとん拍子に制作が決まった。
CMではCGで長嶋さんの現役時代の顔を「再現」したが、「長嶋さんは、打席上での表情など、細部にまでこだわり、仕上がりは長嶋さん本人も非常に気に入ってくれていたと聞きました」と吉田社長。そうしたことも考慮して、長嶋さんが亡くなったあとも、当面は放映していく予定だ。
亡くなって改めて長嶋さんの偉大さと人気ぶりを痛感しているという吉田社長は「今のセコムがあるのは長嶋さんのおかげ。まさに『ありがとう、ミスター』です」と感謝していた。