治療開始の遅れについて会見した大阪国際がんセンター総長ら=2024年9月19日、大阪市中央区、瀬川茂子撮影

 大阪国際がんセンター(大阪市)は19日、50代の女性患者のがん治療開始が4カ月遅れたと発表した。治療時期の確認体制や診療科間の情報共有が不十分だったとして、がんの専門病院としてあってはならないことであり深刻に受け止め再発防止につとめるとしている。

 患者は2023年5月、中咽頭(いんとう)がんと診断され、検査で食道がんも見つかった。同センターはまず頭頸部(けいぶ)外科で中咽頭がんの治療を始めたが、同9月に予定していた消化管内科での食道がんの診療について、予約を入れていなかった。患者は食道がんの告知をされていなかった。

 24年1月に調査研究のためカルテを調べた際、この患者の食道がんが治療されていないことが発覚した。

 同センターは患者に謝罪し治…

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