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大阪府警本部

 大阪府忠岡町が発注した工事の入札をめぐり、最低制限価格などの秘密情報を参加業者側に漏らしたとして、大阪府警は28日、同町の杉原健士(きよし)町長(64)を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで書類送検したと明らかにした。

 捜査2課によると、杉原町長は昨年7月と12月に行われた同町発注の計4件の建築・土木工事の指名競争入札をめぐり、参加した町内の会社の役員ら60~80代の男性4人に最低制限価格などの秘密情報を漏らし、入札を妨害した疑いがある。書類送検は今月25日。認否は明らかにしていない。

 府警はこの4人についても公契約関係競売入札妨害容疑で書類送検した。いずれも認否は明らかにしていない。

 4件の入札は、消防本部庁舎の改良工事(7月)▽町道舗装改修工事2件(7月、12月)▽汚水管整備工事(12月)で、それぞれ10~13社が参加。12月の町道工事以外は、4人が関係する2社が落札した。

 杉原町長は同町議を経て2020年に初当選し、現在2期目。杉原町長の代理人の弁護士は取材に「認否を含めコメントできることはない」と話した。同町総務課は「捜査に全面的に協力する」などとコメントした。

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