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グループワークで意見を出し合う生徒たち=2024年12月23日、大阪市、稲垣大志郎撮影

 SNSを活用し、大阪府立高校の魅力をどう発信するかを学ぶ研修が23日、大阪市内で開かれ、11校の生徒や教員ら35人が参加した。

 府内の公立高校は2024年度の入学者選抜で、145校中70校で定員割れし、4月に就任した大阪府教育委員会の水野達朗教育長は、府立高校の「プロモーション」に力を入れる考えを示している。高校入学を控える中学生により情報を届けやすいSNSを活用して学校の魅力を発信していけるよう、教員や生徒を対象にした研修を今年度から本格的に始めた。

 グループワークでは、自校の魅力として「制服の組み合わせが多い」「食堂のごはんが安くておいしい」といった声が上がった。どんな投稿をしたらいいかの問いかけには、学校内のツアー動画や部活動の紹介といったアイデアが出された。

 取り組み事例の発表では、学校の広報目的ではないSNSの活用例も紹介された。

 2027年3月での閉校が決まっている生野工業(大阪市生野区)の山田望鈴(みすず)さん(1年)と、高山はくさん(同)は「もう新入生は入ってこないので、SNS運用は広報活動ではありません」としたうえで、「閉校まで、卒業生や他の人たちに、最後まで楽しく学校生活を送っていることを知ってもらえるような発信を心がけている。SNSは学校のいまを伝える窓口になっている」と発表した。

 学校の公式アカウントからのSNS発信は、投稿前に教員がチェックすることが基本だ。府教委の担当者は「SNSを活用する学校は増えているが、リスクもあってなかなか踏み切れない学校もある。研修が、SNSに取り組みたい学校の支援につながれば」と話す。

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