大阪朝鮮中高級学校の新校舎の竣工式で朝鮮舞踊を披露する生徒たち=2025年6月8日午前11時45分、大阪市東成区、大滝哲彰撮影

 大阪朝鮮中高級学校の校舎が大阪府東大阪市から大阪市東成区に移り、8日に竣工(しゅんこう)式があった。保護者や朝鮮学校を支援する日本人ら約1300人が参加し、民族教育を受け継いでいくことを誓った。

 同校は1952年に大阪市生野区で開校し、東大阪市に移って在日朝鮮人の民族教育を続けてきた。ラグビー部は全国大会にも出場する強豪で、現在は中高合わせて約350人が通う。

 4階建ての新校舎は小学校にあたる初級学校があった場所に建てられた。建物内はバリアフリーで、すべての教室にホワイトボードとプロジェクターを設置。運動場には人工芝が整備された。金采玹(キムチェヒョン)校長(59)は「先代が残してくれたこの場所で、子どもたちが同胞たちや地域に見守られながら、安心して羽ばたいていけるような場所にしたい」と話す。

 竣工式では、生徒たちが色とりどりの衣装で朝鮮舞踊を披露し、チマ・チョゴリ姿のコーラス部が朝鮮語の歌を歌った。

 高級部3年の鄭善雅(チョンソナ)さんは「いろんな人たちの支援があって、新校舎ができたことを実感した。大阪にとどまらず、このウリハッキョ(朝鮮学校)が同胞社会の助けになるような場所にしたい」と話した。

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