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 高校野球の春季近畿大会大阪府予選は18日、南港中央野球場(大阪市住之江区)で決勝があり、大阪桐蔭が6―2で履正社を破って3年ぶり14度目の優勝を果たした。大阪桐蔭は府代表として、さとやくスタジアム(奈良県橿原市)で24日から始まる近畿大会に出場する。

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履正社―大阪桐蔭 四回裏大阪桐蔭1死満塁、内海の適時打で本塁に生還、逆転に成功し、喜ぶ畠中⑧ら大阪桐蔭の選手たち=2025年5月18日午前10時49分、大阪市住之江区の南港中央野球場、渋谷正章撮影

 ◎…大阪桐蔭の打線が勝負強さを見せた。四回1死一、二塁から吉野、内海、増田の3連打で3点を挙げ逆転。八回に1死一、二塁から中野の2点適時二塁打で突き放した。履正社は相手を上回る9安打を放ったが、うまくつながらなかった。

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履正社―大阪桐蔭 三回表履正社1死二塁、岩本倫の適時二塁打で二塁走者矢野が生還、先取点に=2025年5月18日午前10時28分、南港中央野球場、渡辺萌々香撮影

主将としての目標一つ達成 大阪桐蔭・中野大虎投手

 「秋に決勝で負けた悔しさを、決勝で返す」。その言葉通り、大阪桐蔭の中野大虎投手(3年)はエースとして、主将として、チームを優勝に導いた。六回までに2点を失うも完投、八回には自身の適時二塁打で2点を追加した。

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力投する大阪桐蔭の中野=2025年5月18日午前9時56分、大阪市住之江区の南港中央野球場、渋谷正章撮影

 主将の目から見て、昨秋は選手みんなが個人成績ばかりに気を取られているように感じていた。チームメートと対話を重ね、仲間のためにプレーができるチームを目指した。

 逆転につながった四回の攻撃。打線のつながりにチームの変化を感じた。「勝ちきらなあかん。勝っていても最後までやり抜く」。勢いにのって九回までに挙げた得点は計6点。八回、九回と勝利が近づくにつれ、感動から泣きそうになった。

 「大阪で一番をとる」。今日は主将として、目標を一つ遂げられた。

「今日の負けは…」夏を見据える履正社・岩本倫之介選手

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履正社―大阪桐蔭 三回表履正社1死二塁、岩本倫が先取点につながる適時二塁打を放つ=2025年5月18日午前10時27分、南港中央野球場、渡辺萌々香撮影

 履正社の3番、岩本倫之介選手(2年)は先取点につながる適時二塁打を放った。「ずっと調子が良かったので、当たったときの感触は良かった」

 府予選を振り返ると、課題は多く見つかったという。一球に全てを賭ける守備。相手投手の球に負けず、強い打球を放つための身体づくり。甲子園を目指す夏に向けて成長するための鍵が見えてきた。

 「今日の負けは良い負け。伸びていくチャンスだと思っています」。試合後すっきりとした表情で答えた。

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履正社―大阪桐蔭 四回裏大阪桐蔭1死満塁、内海の適時打で中西(左)と畠中(右)が生還し、逆転=2025年5月18日午前10時52分、南港中央野球場、渡辺萌々香撮影
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力投する大阪桐蔭の中野=2025年5月18日午前11時16分、大阪市住之江区の南港中央野球場、渋谷正章撮影
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投打でチームを優勝に導いた大阪桐蔭の中野=2025年5月18日午前11時36分、南港中央野球場、渡辺萌々香撮影

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