(25日、春季近畿地区高校野球大会1回戦、大阪桐蔭2―9東洋大姫路=八回コールド)
1番打者として昨秋から大阪桐蔭打線を引っ張る宮本楽久(がく)選手(3年)は試合後「今までで一番悔しい試合」と話した。
初回から2打席連続で飛球を打ち上げ、塁に出られない。身体がつっこんでいる感覚があった。「なんとしてでも、チームの流れを変える1点が欲しい」。3点を追う五回、3打席目は身体の軸を後ろに置くよう修正し、力を抜いて立った。左に放った打球は感触が良く、チームに1点目をもたらす適時二塁打になった。
その回さらに1点を追加し、流れを引き寄せたかと思ったが、追いつくことはできなかった。12年ぶりのコールド負けに「どんな場面でもチームを引っ張る、先頭打者としての役割を果たせていない」と悔しさをにじませた。
「日本一になるための基準がわかった」。今日の負けが、大阪桐蔭を強くする。