12年ぶりのコールド負けが決まり、ベンチ前に整列して相手の校歌を聞く大阪桐蔭の選手たちや西谷監督(左端)=2025年5月25日午後3時5分、奈良県橿原市のさとやくスタジアム、渡邊萌々香撮影

 (25日、春季近畿地区高校野球大会1回戦、大阪桐蔭2―9東洋大姫路=八回コールド)

 1番打者として昨秋から大阪桐蔭打線を引っ張る宮本楽久(がく)選手(3年)は試合後「今までで一番悔しい試合」と話した。

 初回から2打席連続で飛球を打ち上げ、塁に出られない。身体がつっこんでいる感覚があった。「なんとしてでも、チームの流れを変える1点が欲しい」。3点を追う五回、3打席目は身体の軸を後ろに置くよう修正し、力を抜いて立った。左に放った打球は感触が良く、チームに1点目をもたらす適時二塁打になった。

 その回さらに1点を追加し、流れを引き寄せたかと思ったが、追いつくことはできなかった。12年ぶりのコールド負けに「どんな場面でもチームを引っ張る、先頭打者としての役割を果たせていない」と悔しさをにじませた。

 「日本一になるための基準がわかった」。今日の負けが、大阪桐蔭を強くする。

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