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大雪の中で開催された大内宿雪まつり=2025年2月8日午後0時46分、福島県下郷町、斎藤徹撮影
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 江戸時代の宿場風情が残る福島県下郷町の大内宿(おおうちじゅく)で8日、「大内宿雪まつり」が始まった。雪が降り続き、時折吹雪が吹き荒れるあいにくの天候となったが、訪日外国人(インバウンド)を含む大勢の観光客でにぎわった。

 国内のほか、台湾やタイなどから訪れた観光客は、雪が降りしきる中、雪玉を投げ合ったり、旧街道の両脇に立ち並ぶかやぶき屋根の町並みや雪景色を撮影したりして楽しんでいた。

 雪まつり実行委員会によると、昨年は例年にない暖冬で雪を集めるのに苦労したが、今年は一転、昨年の4倍近い150センチ超の雪が積もった。

 今月3日から始めたまつりの準備は、4日から会津地方を襲った大雪と重なった。関係者は直前まで、重機による除雪や軒先の雪下ろしに追われた。町並みを一望できる撮影スポットとして人気の見晴(みはらし)台は、雪で滑る危険があるとして立ち入り禁止になった。住民の住居のほか飲食店など店舗も兼ねる住宅の中には、屋根に積もった雪の重みで戸が開きにくくなっている所もあるという。

 大内宿観光協会の湯田盛雄会長は「雪は多少あったほうがよいが、さすがに今年は降り過ぎだ。お客さんには足元に気をつけておいでいただきたい」と話した。

 午後6時からは、約50基の雪灯籠(どうろう)に灯がともされ、雪の中に幻想的な光景が浮かび上がった。

 9日も餅まきやそばの早食い競争などのイベントがある。ライトアップは午後8時まで。

 大内宿は全長約450メートルで、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。約400年前の江戸時代から、地域住民が共同でかやぶき屋根をふき替えるなどして景観を維持している。

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