モンゴルを訪問中の天皇、皇后両陛下は9日、首都ウランバートルで、日本政府による無償資金協力で整備された公立の第149番学校を視察した。子どもたちによる伝統音楽の演奏やダンスが披露され、両陛下は拍手を送った。
学校のあるゲル地区は、地方から移住した遊牧民らが多く、学校の周りに簡素な住宅がひしめき合う。教育環境の充実がかねてからの課題だった。
現在は日本の小1から高3に相当する生徒らが在籍。この日は10代の子どもたちが馬頭琴を使った伝統音楽を演奏し、民族衣装姿で踊りを披露。両陛下は拍手を送り、「すばらしかったです」と声をかけた。子どもたちは「日本について勉強したい」「ロボットを作る学校で作品を作りたい」と両陛下に夢を語った。
同校のプレブスレン校長は取材に「こうした環境の中でも国際基準を満たした学校があり、日本の協力でつくられたことを両陛下に見てもらえてありがたかった」と話した。