8日に行われた県総合運動公園球技場でのホームゲーム。メインスタンドの一部には空席があった=2025年6月8日午後1時24分、青森市、小田邦彦撮影

 サッカーアマチュアリーグの日本フットボールリーグ(JFL)に所属するラインメール青森(青森市)が、11日に行われた天皇杯2回戦で、J1の名門チーム横浜F・マリノスを2―0で破った。JFLの上にはJ3、J2、J1とあり、三つ上のカテゴリーに勝つ大金星。現在、JFLでも11戦無敗と絶好調だが、優勝してもJ3に昇格できない可能性が出てきている。なぜなのか。

  • 天皇杯、ラインメールが青森県代表に 格上のヴァンラーレを破る

 JFL11節を終えて、7勝4分けの勝ち点25で首位に立つラインメール。シーズンは長いが、秋までこの調子を維持すればJFL優勝での自動昇格、2位での入れ替え戦出場が視野に入る。しかし、優勝してもJ3に上がれないこともある。

 その条件とは、ホームの1試合平均入場者数が2千人に到達すること。現在の入場者数は条件の6割程度で、成績に反して厳しい状態が続いている。

 8日に新青森県総合運動公園球技場で行われたYSCC横浜戦。ルイス・フェルナンド選手のゴールなどで、昨季までJ3だった相手に3―0で快勝した。

 だが、入場数は伸びなかった。好天にも恵まれたが、メインスタンドには空席があり、芝生席の観客はまばら。入場者数は目標のほぼ半分の1094人にとどまった。

 今季のホーム開催4試合の平均入場者数は約1230人で、条件を大きく下回る。昨年の平均入場者数は約1100人。「2千人の壁」を超えるのは簡単ではない。

 この現状を打破すべく、クラブも動き出している。木、金曜日の夕方には、選手たちが青森市内各地でチラシを配布してファン拡大をはかる。店舗にはポスター掲示を依頼し、スポンサーを回って来場のお願いもしている。

 試合終了後には、選手が観客…

共有
Exit mobile version