ミクロネシア連邦のシミナ大統領(左)を出迎える天皇陛下=2025年7月29日午前11時、皇居・御所、代表撮影

 天皇陛下は29日、皇居・御所でミクロネシア連邦のシミナ大統領と会見した。第2次大戦で戦地となったミクロネシアのチューク州(旧トラック諸島)では多数の戦死者が出たことに触れ、遺骨収集に対する同国政府の協力に謝意を伝えた。

 宮内庁によると、会見は約30分間、英語の通訳を介して行われた。天皇陛下から、今年が戦後80年にあたるとして「特にチューク州では大変多くの方々が戦争で亡くなられ、非常に痛ましく思っております」と言及した。第2次世界大戦中、「トラック諸島」と呼ばれた同国のチューク州には日本の海軍の拠点が置かれ、米軍の空襲で多数の艦船が沈められた。

 大統領は、戦後80年の節目について「日本が平和国家として世界に貢献してきたことに思いを寄せる年でもある」と、戦後の日本の国際貢献について高く評価した。

 会見では、地球温暖化の影響についても話題に上り、天皇陛下は「水面上昇など色々な影響を受けていると思うがどうですか」などと関心を寄せた。

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