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7月2日に撮影された恒星間天体「3I/ATLAS」の画像©David Rankin, Saguaro Observatory

 太陽系外から飛来した新たな「恒星間天体」が発見された。観測史上3例目となり、現在は木星軌道付近を秒速60キロの猛スピードで飛行中。10月末に太陽に最接近してそのまま過ぎ去り、二度と戻ってこないという。

 米航空宇宙局(NASA)によると、南米・チリの小惑星地球衝突最終警報システム(アトラス)の望遠鏡が1日、いて座の方向から飛来する天体を発見した。調べると、飛行速度は速く、太陽系の重力にとらわれず、そのまま過ぎ去る軌道を持つことが判明した。

 小さな尾を持つ彗星(すいせい)とも判明。どこか遠くの恒星の周囲を回っていたが、重力の影響で軌道を外れ、長い時間漂流したのち、太陽系にたどり着いたとみられる。国際天文学連合の小惑星センターで恒星間天体「3I/ATLAS」と命名された(https://minorplanetcenter.net/mpec/K25/K25N12.html)。

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恒星間天体「3I/ATLAS」の軌道(白)。右上から左下へ過ぎ去る軌道をとり、10月末に太陽に最接近する予定©NASA/JPL-Caltech

 彗星は現在、地球から約6億…

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